星野ヒカルの仮想通貨関連小説

初めまして星野ヒカルといいます。仮想通貨の可能性に惚れこみ自ら仮想通貨の投資をやりつつ仮想通貨を世の中に知らしめたいと思いこのブログを開設しました。

【仮想通貨関連小説】~歪んだ歯車3~

三 季節はいつの間にか、夏から秋に変わろうとしていた。うるさかった蝉達も随分と少なくなり、今はひ ぐらしが切なげにカナカナカナと鳴いている。浩一が、坂田と酒を飲んでからもう二ヶ月近く経っていた。 失業保険はとっくに切れていたが、それでも浩一は…

【仮想通貨関連小説】~歪んだ歯車2~

二 「いやーっ、お前最高のタイミングで連絡してくれた わ」 浩一が、ビール片手に満面の笑みで喋っている。 正面に坐っているのは、坂田和彦という名前で浩一の 大学の学友だった。「びっくりだよ、久しぶりに日本 に帰ってきたからお前の顔でも見ようかと…

【仮想通貨関連小説】~歪んだ歯車1~

歪んだ歯車 一 今いる、世界が全てならそれに従うしかない、それは そうだろうとは思っている。多分もう決まっている運命 なのだと、自分がどう逆らっても変えようもない事であ ったとして、それでも違う未来があるような気持ちには 時々なったりする。もう…

【仮想通貨小説】~仮想の果実 7~

七 エピローグ 洋上の潮風が少し日焼けした顔に心地よかった。船室 に飽きて甲板に出てきた陽一は深呼吸して胸にいっぱい 新鮮な空気を吸い込んだ。日本の港を出てから一週間が 過ぎたのだが、まだ夢を見ているような気分が抜けない 陽一だった。夫婦は今、…

【仮想通貨小説】~仮想の果実 6~

六 暗雲の向こう側 坂井家の住宅は、市街地の中心からかなり郊外の方にあ るので車で飛ばしても市内まで三十分はかかる。走りは じめた車内には妙な空気が漂っていた。今や猜疑心の塊 になっている父親は、押し黙ったままだし,息子の将来 を悲観している母親…

【仮想通貨小説】~仮想の果実5~

五 求めない誤解 陽一と順子は、二階の和彦に聞こえないように気を使 いながら小声で話しをしていた。和彦はまだ寝ているよ うだ。夫婦の話の中心はどうやって和彦を怒らせずに病 院に連れて行くかだった。あれから陽一は、和彦から自 分がいかにして億万長…

【仮想通貨小説】~仮想の果実 4~

四 霧の中 陽一は、書斎で酒の酔いを醒ましていた。夕食を食べ ながら切り出した二人の大事な話というのは、やはり結 婚の事であった。夫婦ともだいたい察しはついてはい た。 とはいうものの具体的に結婚の二文字が出てくると少し だけ気おくれする感じは否…

【仮想通貨小説】~仮想の果実 3~ 

三 宴の日 坂田家には、いわゆる猫の額ほどの庭がある。その庭 に入る門柱のステン製の扉を開けると右側に見るからに 貧弱そうな雑木がある。 多分どこかの鳥が種子を運んできたものだと思う。なぜ なら夫婦にはそれを植えた記憶がなかった。それから玄 関の…

【仮想通貨小説】~仮想の果実 2~

二 春の日の来訪者 「はーい、今行きます」 妻の順子の声が聞こえ、玄関を開ける音がし続いて若 い女の声がした。 「こんにちは・・・」 「あのー、どちら様でしょうか?」 順子のちょっと警戒するようなそれでいて少し嬉しそ うな声がしていた。 「あの・・…

【仮想通貨小説】~仮想の果実 1~ 

一 老いの誤算 「もう、あれから一年か・・・・・」 と、陽一はつぶやいた。つぶやいて、大きな溜息をつく 、その後両手で頭を抱えるポーズをとる。そしてまた、 溜息をつくそんな事を繰り返しながら陽一はこの一年を 過ごしてきた。坂田陽一は、今年六十二…